理事長所信

一般社団法人 下館青年会議所
2023年度 第45代理事長 谷島 明

【はじめに】
 私は、入会当初、何事にも常に否定的な考えであり、嫌なことから散々逃げて生きてきました。ですが、それを変えてくれたのが下館青年会議所でした。入会してから 10 年、先輩からの熱量を受け、そして叱咤激励をされ私の生き様を変えてくれました。誰に言われたわけでもないのに、この地域を良くしよう、盛り上げようと行動をし、そして、人と人との繋がりの大切さを教えてくれました。私はその想いを今伝えられているのでしょうか。役職が付くにつれて後輩には実現可能なもの、リスクが低いものを提案したりと私自身が先輩たちの想いを伝えられていなく感じます。このままでは、下館は、青年会議所は衰退してしまうと思いました。もちろん、昔と今で制限やリスク、思想は違いますが、想いや熱量はその人自身が持てば昔も今も変わらないです。その想い、熱量を私自身、そして現役メンバーに
伝えさらに下館青年会議所を盛り上げていきます。
 青年会議所は地域のリーダーを育成する団体です。現状、勤め人が増えてきている下館青年会議所ですが、本質は変わりません。その会社の中でのリーダー、その住んでる地域のリ
ーダーとして、未来のリーダーを育成し、その人が自己を表現、そして地域を導けるリーダ
ーを育成していきます。

【継続できるまちづくり】
 近年の新型コロナウイルス感染拡大は私たちの生活に大きな影響を及ぼしました。地域の活力となる事業の規制、人との触れ合いの減少を余儀なくされました。
 また、人口減少、少子高齢化などの社会問題によって地域自治体に及ぼす影響は留まることがありません。それらの問題に対して我々がすべき行動は何なのでしょうか。それは我々青年会議所メンバーが自ら考え自分たちで地域を創っていくという考えを市民に伝播していくことだと思います。筑西市桜川市の魅力の発信、新しい地域の特色を創り出す機会を提供し市民一人ひとりが自分たちの地域を盛り上げていくという当事者意識を持つことで様々な社会問題に対し地域一丸となって解決への糸口を見つけることが出来ると思います。
 また、地域の行政と友好団体を巻き込んでいけるように、お互いに愛する地域を良くするため、そして、人との触れ合いの温かさを再認識しながら切磋琢磨し真なる継続できるまちづくりを邁進していきたいと思います。

【質の高い拡大戦略】
 卒業まで青年会議所を全う出来る人間を入会させたとき、初めて拡大と言えると考えます。入会 3 年未満のメンバーが多くなり、青年会議所に対する意識の格差が広がってきています。時代に合わせた組織作りは必要ではありますが、青年会議所の根幹を崩さない事が重要です。その為に青年会議所に対する意識の醸成を行ない、退会者を減らす、例会委員会に顔出さないメンバーを減らすことが拡大に繋がると思います。例会委員会に出ないからメンバー同士で顔を覚えて貰えず行きづらくなり、それが悪い流れになっています。新入会してからもメンバー全員でのフォローアップと意識作りを念頭に拡大戦略を練っていただけたらと思います。
 卒業後も地域のリーダーとして活躍出来る人財を青年会議所から輩出出来るように会員の拡大、育成を考えて行きます。
 青年会議所に入会して、大きな魅力といえば出会いであり、繋がりであると思います。多種多様な価値観を持ったメンバーに出会えたことが、互いの刺激にもなり、個人の成長にもつながります。それを最大の活力として運動していただけたらと思います。

【青少年育成】
 世界情勢が大きく変化している昨今、子どもたちの心の健康、体の健康が取りただされています。地域の宝である子どもたちの将来を考え青少年の健全育成が責務であります。健康とは運動、生活習慣、食生活、生活環境と多岐にわたります。私たちはそれらの問題に一つでも解決出来るようにアプローチする必要があります。そのため、私たちは子どもたちに様々な機会を提供し、新たなる価値観、規範を教え、自ら考え、そして行動出来るような青少年育成を進めてまいります。
 健全な肉体には健全な心が宿る。と、健康な体は大切です。勉強をする上でも、仕事をする上でも健康な体がなければ行動する事が出来ません。様々な娯楽が増えている昨今、子どもの頃から体の健康を考え、それを持続していくような青少年になっていただきたいと思います。
 また、私たちは長年に渡り、青少年の健全育成を目的にJCならではの体験事業を開催してまいりました。コロナ禍の影響で二年間、開催が叶いませんでしたが、昨年、夏のキャンプ事業を開催することが出来ました。久々のキャンプ事業となり、子どもたちの笑顔を見れたことで、我々としても改めて、多くの学びを与えてくれた事業となりました。その他、23年目を迎える夏祭り子ども神輿体験事業は、地域最大の伝統行事として、子どもたちに神輿を担ぐ体験をしていただき、また、我々としても地域の方たちとの触れ合いを大切にしていただく貴重な体験となる事業として、本年も継続事業として計画を進めてまいります。


【組織運営と魅力ある広報戦略】
 大きく情勢が変わってきた昨今、理事会でもオンライン会議が増え、オンライン会議での運営方法のルールの確立や、規約の変更など組織運営の改革が必要になってきます。組織としての運営のしやすさはもちろん、組織の分かりにくいところの改善、メンバーの組織理解の向上と組織を運営するうえで変えないといけないところが多々あります。下館青年会議所全体で運営方法の確立、ルール決めを進めていきます。
 その中で、組織として市民、地域から信頼を得るために、広報戦略が不可欠です。SNS が発達してきた社会でいかに市民へ、地域へ情報を届けるために魅力ある広報を続けていく必要があります。

【アカデミー意識向上】
 現在、入会3 年未満のアカデミーメンバーが増えている中で、意識の向上や、青年会議所への理解の向上が急務と考えます。
 組織のしきたりやルール、マナーなどマニュアルに書いていない事も含め、さらには青年経済人としての礼節にまでおよび、青年会議所以外の会議の場でも存在感をアピール出来る人財を目指しています。また、私たちは総会、理事会と必ずセレモニーから始まります。なぜセレモニーをやるのかという意味を考え、しっかりとしたセレモニーが出来るように精査していきます。
 そして、意識の向上では自分は青年会議所の一員ということを自覚し、自ら青年会議所を盛り上げ、そしてリーダーとして会社を、地域を盛り上げていける様に成長の機会を提供していきます。

【45周年目としての新たなスタート】
 本年度は、創立45周年目を迎えます。45年の節目として、私たち下館青年会議所は、公益社団法人から一般社団法人と変わります。新たなスタートとして、今後は一般社団法人として枠にとらわれない事業を構築しながら、持続可能な地域社会の礎となる人材の育成に力を入れながら更なる高みを目指してまいります。
 そして、今まで以上に私たちは地域のため、自分自身のため、仲間のためにこの青年会議所を盛り上げてまいります。
 また、これまで先輩方が紡いできた歴史と伝統を絶やすことなく、下館青年会議所が今後5年、10年と成長、発展することが下館青年会議所への恩返しであることを心に刻み尽力してまいります。

【結びに】
~勇敢であれ すべては後からついてくる~
 今、私たちは事業に対する安定を求めたり、保守的な考えになったりしているのではないでしょうか。私自身も正直そのような考えとなっていました。本来、私たちは保守的な考えではなく、失敗を恐れずに挑戦することを考えて、本気でぶつかって立ち向かっていくべきではないでしょうか。もちろん結果は大切ではありますが、それ以上に、やったことの意味を考え、次にステップアップすることが大切であると考え、メンバーの皆様には、自信を持って活動していただきたいと思います。

 私たちは一人で行動しているわけではありません。常に仲間に見守られて行動しています。だからこそ私たちは、仲間のための精神を持って、一人ひとりが心掛け行動してまいりましょう。